2013 - NEWS

11/20

このたび、RED AND BLUE GALLERYでは若手女性作家2名による展覧会を開催いたします。

二人の作家はまるで違った手法によって制作活動を行っています。しかし、二人の作品をじっくり見ていくと、そこには共通する何かが据えられているように思われます。話を聞くと制作の原点として共に、これまでに作家自身が見てきた風景の「記憶」があるように思われます。

石川薫は国内でデザインを学んだ後、ロンドンでファインアートを学び、今年10月に帰国。今回は帰国後初の展覧会となります。石川はこれまで、日常の風景の中で目にするリンゴなどの果実や日用品を直接作品の素材として用いてきました。そこにわずかな手作業を加えることで、真新しい作業の痕跡と、そのベースとなる既存の物質のもつ質を対比的に見せることを制作の手法としています。わずかに手作業を加えることによって、日用品であったものの記憶や形態が改めて浮き出てくるように感じられます。

一方の澤本幸子は自身の目で見た風景の記憶を一度眠らせ、その後制作に向かいます。支持体に絵の具で彩色していくその行為はオーソドックスな絵画の制作スタイルをとっています。しかし海(水面)という有機的なモチーフから導きだされながらも極めて明確な色彩と形態のその絵画は、見るものを安心させる同時に、どこか不思議な印象を残します。

石川は日常の風景、澤本は海の風景が、それぞれ原点です。風景の中から印象的な視覚的要素を一度身体にとけ込ませ、「記憶」となったそれらを改めて再構築させます。どちらも記憶に残る風景から生み出される作品でありながら、その過程で対象がはっきりするのか、視覚的には驚くほど明快な「形態」が打ち出されています。まるでシンプルな形態こそが目に見えない時間や記憶をはらんでいるかのように。

全く違った手法をとりながら、多分に共通点を感じさせる二人の作品。同じ空間で見るとき、目に写る風景から、私たちは何を体感し、それはどんな記憶となって残るのだろう。

キュレーション 山田元子

A red apple and so on

A red apple and so on  石川薫

10/08

 赤塚祐二の新作木版画展、ケージとカナリアを10月25日より開催します。

 赤塚祐二は数年前から少しずつ、自分で彫り、自分で摺るという形で木版画の制作を行ってきました。今回、版画工房エディション・ワークス様にご協力をいただき、同工房では10年ぶり6度目の企画として、この木版画シリーズを制作することとなり、弊画廊にて展覧会を開催させて頂くこととなりました。

 『ケージとカナリア』 と題された、5点からなるこの木版画シリーズは、抽象性の中にも具体物を想起されるような形象が各作品に一つずつ描かれています。それらは、見る側の見方によって様々に変容するくらいの曖昧さを残しており、そのことによって、それぞれの心の中にある、記憶された情景へと結びついていくかのようです。また、彫られた木版のぬくもり、和紙と水彩絵の具の柔らかな触感が映像の魅力を強く引き出しています。

 今回の作品は、原画となるドローイングから、赤塚が色版の分け方を検討、設定し、トレースから彫りまで、すべて自身で行いました。そこには、その作家自身の主観による「版割り」がもたらす、際立った有機性が生まれています。そして、それらの版を摺り合わせる時に発生する、作家の想定とは違った形で生まれる現実が、次への展開を生み出していきました。そして、摺りもすべてバレンで行われ、摺りの行程でさらにその複雑な有機性が増幅されています。

 版画の原初に立ち戻ったような技法による、赤塚祐二の新作木版画を是非ご高覧下さい。尚、展覧会では、新作のドローイングも若干数展示される予定です。

 

ケージとカナリア

鳥かご(ケージ)に入った小鳥(カナリア)。絵画の基本的な成りたちを鳥かごにたとえ、その中に表される形象を小鳥にたとえた。ケージは絵画の枠組みや領域を象徴し、カナリアはそこに表されるものの内容を総称している。ケージとカナリアはいつもお互い関係して寄り添っている。ドローイングを重ねるうちこの基本的な仕組みの持つ率直な力を感じた。今回はそれらのドローイングをもとに木版画を制作した。素朴で身近な木版だが、一瞬の筆の動きを人間の身体で時間をかけて版に彫り起こすその行為には、ここのところの膨大で迅速な情報化の動きに比して逆説的な面白さを感じている。

赤塚祐二

08/26

このたび、RED AND BLUE GALLERYでは都内で初となるシルクスクリーン作家、松浦進の個展を開催致します。

1989年生まれ、北海道旭川市出身の松浦は、道都大学美術学部在学中より一貫してシルクスクリーンによる独自の手法、視点で、社会的な人間の内面性を表出させることをテーマとして創作しており、2011年より「三菱商事アート・ゲート・プログラム」に入選し、今後の活動が期待されている若手作家です。

 

 

05/30

次回の展示は長沢秀之による『WATERCOLOR on Paper』に決定いたしました。未発表の水彩画を展示いたします。宇宙の目 / 長沢秀之 2010

なお、展示期間中には東京国立近代美術館『プレイバック・アーティスト・トーク展』(2013年6/14〜8/4)でも長沢秀之の作品がご覧いただけます。

長沢秀之のホームページはこちらから。

04/09

画廊オープンしました。双ギャラリー様のご協力をいただき、開廊記念として『島州一展』を同時開催する運びとなりました。

shima-kuniichi-exhibition-pdf

「アートコレクターズ No.49 生活の友社」に掲載頂きました。

 双ギャラリーのホームページはこちらから。

 島州一のホームページはこちらから。