2019 02/28

この度、3月16日より4月13日まで、味岡伸太郎展「枝と枝の間」を開催します。 3月16日(土)17時より味岡伸太郎と櫻井拓によるトークショウを行います。(要予約・無料)

 

櫻井 拓 

編集者。1984年宮城県生まれ、京都府在住。アートの分野を中心に、作品集や展覧会カタログ、書籍などの印刷物を編集。最近の仕事に、瀬尾夏美『あわいゆくころ――陸前高田、震災後を生きる』(晶文社、2019年)、『ゴードン・マッタ゠クラーク展』(東京国立近代美術館、2018年)、『引込線2017』(引込線実行委員会、2018年)、『池内晶子|Akiko Ikeuchi』 (gallery21yo- j、2017年)など。近刊に、福士朋子✕北澤憲昭✕櫻井拓『絵画と時間と――『お絵描き少女☆ラッキーちゃん』をめぐって』(BLUE ART、2019年3月)。

eda04_web和紙・木炭 72×104.5cm  2018

 味岡の作家としてのスタートとも言える「書」。それはその後に続く「土」による作品へも深く繋がっています。味岡がこだわる線を引く行為、ドローイングとしての「書」、また文字に対する考えを突き詰めたベクトルの結果としての軌跡。今回は画面の上に無作為に置いた枝と枝の空間に、木炭に依って自在に味岡流の筆跡が現れています。

 この展覧会は昨年の11月に豊橋のギャラリーサンセリテにて同タイトルの展覧会で発表された作品で構成されます。ギャラリーサンセリテの広々とした空間とは違い、限られたスペースの中でじっくりと鑑賞して頂けると思います。是非この機会に味岡ならではの「書」、ドローイングををご高覧下さい。

eda02_webeda03_web和紙・木炭 104.5×72cm  2018

 

2019 02/05

 

今年もアートナゴヤ2019に参加します。

Stray Cow のコピー

尾崎森平Shinpei Ozaki/ Stray Cow シリーズ4点/ すべて220×273mm/ acrylic on canvas/ 2018

今年は昨年も好評を頂いた熊倉凉子の新作油彩作品をはじめ、2月16日から名古屋市美術館で大規模な回顧展が開催される辰野登恵子の油彩やモノタイプ版画作品。加えて今回が初となる2016年VOCA賞で大原美術館賞を受賞した尾崎森平(1987年宮城県生まれ)のアクリル画や版画作品などを展示します。お近くにお寄りの際はぜひご来場下さい。

(招待券をご希望の方は問合せフォームよりご連絡下さい。)

http://www.artnagoya.jp

2019 01/04

謹賀新年

 旧年中は大変お世話になりました。本年もどうぞよろしくお願いいたします。

「COLORS」辰野登恵子展を1月8日より開催致します。

  作家が亡くなってはや4年が経ちましたが、現在も埼玉県立近代美術館において大規模な回顧展が開催中です。その後来月2月16日からは名古屋市美術館へも巡回されます。あらためて辰野登恵子という作家の真価が再認識、再評価されています。

  本展は2005年に制作されたモノタイプ作品3点を中心に、2003年から2006年にかけて描かれた油彩作品などで構成されます。「モノタイプ」とはエディションのない1点ものの版画作品のことで、今回の出品作品は版の上に直接油絵の具を用いて描き、それを刷り取る行程を10回程度繰り返し重ね刷りすことにより生まれました。それぞれの作品には油絵やドローイングとは異なり、刷り取ったもの独特の魅力がありながら従来の版画技法からも解き離された自由さと瑞々しさが感じられます。

 また2000年代の油彩画には、それ以前と比べてより明確にこの作家ならではの独特な構造物を思わせるフォルムが豊かな色彩とともに出現しています。

  ぜひご高覧下さいますようお願い申し上げます。

 waterlevel2_web

                               Water Level Ⅱ  Oil on Canvas / F80 / 2004

2018 11/06

この度、RED AND BLUE GALLERY では松下誠子展「革命前夜2−風景が変わるとき−」を11月17日より開催致します。

tops_web

 昨年5月に開催した「革命前夜」ではギャラリーの床一面に170個のワックス製ブロックを敷き詰めて巨大な女性の顔のオブジェを作ってみせた松下誠子でしたが、続編である今回は床だけではなくギャラリー空間すべてを自在に使ったインスタレーションを行います。それはこれまでも繰り返し制作して来たパラフィンドレス、鳥の羽根や嘴を使い日常性の中に棲む「紛争」や「災害」への予感を孕んだ空間の提示であり、そこには彼女が一貫して追求して来たテーマであるセキュリティ・ブランケットという人類への慈愛の哲学が覆い隠されています。また今回は彼女の新作の油彩作品も多数発表されます。

ぜひご高覧ください。

セキュリティ・ブランケット18a  のコピーセキュリティー・ブランケット-18a    Oil on canvas 65.2×53.0cm(F15) 2018

仮設住宅-18a のコピー    仮設住宅-18a    Oil on canvas 45.5×38.0cm(F8) 2018

 

 日常を際立たせる必要があった。

狂気のような状況も日々の暮らしの中に蔓延して繰り返されれば、それはもう日常となって当たり前の風景となっていく。童話にあるように現実から大きく飛躍する視覚を強いる展示は、私たちの身辺に直面する不整合なカタチである。

被爆があって災害があって放射能があって、また干ばつや内乱で土地を追われた同胞が異郷の地で生き抜くために、大切な記憶と自らの起源を失うことなく守らなければならない。羽のテーブルクロスは安心防衛毛布となって内部で守り忍ばせる。

そして新しい歴史を記録する。

松下誠子

 

 

 

 

 

2018 08/04

熊倉涼子 個展「Pseudomer」を8月25日より開催致します。

 2016年に開催した「PICTOMANCY 」より2年の歳月を経て、新たに加わったモチーフ「人類が世界を解明するなかで一度は生まれ、科学が発達する中で忘れられていった「似非(pseudo)のかたち」による静物画の新作展です。ぜひご高覧ください。

The Earth   Oil on canvas / 45.5×37.9cm / 2018

The Earth     Oil on canvas / 45.5×37.9cm / 2018

 熊倉涼子の静物画の制作は、モチーフとなる物体を「作る」「組む」「撮影する」ことからスタートします。

 何度も練り直していくうちに、制作前に集めた図版から得た形態、そのイメージの持つ意味に対する「ずれ」や「ねじれ」といったエラーを発生するのですが、あえてその都度修正されることなく組み続けられます。

そしていくつものフィルター(作家の観点や手跡による)によって、オリジナルの形態や意味からどんどんかけ離れていき、最終的には似て非なるものになりますが、それは熊倉自身にとって「劣化コピー」というより「伝言ゲーム(時間の経過を含む)」に近いのだそうです。

 このような制作プロセスは、見たままをそのまま忠実に描いたつもりでも、写真とは別の世界が出来上がる「写実的に描くこと」への根源的な問いかけや新たな気づきもたらします。

今回モチーフとして新たに取り上げるのは、宇宙や地球、信仰にまつわる、古代の人々がこの世界について思い描いては更新を繰り返してきたかたちです。これらは彼らが実際に目にした事象と想像が混ざり合ったもので、事実とは似て非なる「似非(pseudo)のかたち」と言えます。

 前回までに取り上げた『ぬいぐるみ』は、熊倉の画面の中で、実際の生き物より生々しく描かれました。生き物ではないはずのぬいぐるみが「艶めかしい」あるいは「死んだような」印象を鑑賞者にもたらしました。

 本展「Pseudomer」で取り上げる「似非のかたち」が、熊倉の小宇宙(モチーフ台)で何度も組み上げられるプロセスで生じた「ずれ」や「ねじれ」をも忠実に描かれることでもたらされる、本物よりもリアルな真実味や、未開の新しい概念の発見をご期待ください。

Still Life with Reproductions of Portraits  Oil on canvas / 40.9×31.8cm (F6) /  2018

Still Life with Reproductions of Portraits     Oil on canvas / 40.9×31.8cm (F6) / 2018

 

熊倉 涼子 Ryoko Kumakura

 1991  東京都生まれ

2014  多摩美術大学美術学部絵画学科油画専攻卒業

 

〈受賞歴〉

2017  FACE 2017 損保ジャパン日本興亜美術賞 入選

2014  多摩美術大学卒業制作展 福沢一郎賞

2013  平成25 年度 日本文化藝術財団奨学生

2011  第47 回神奈川県美術賞 準大賞受賞

 

 〈個展〉

2016  「PICTOMANCY」 RED AND BLUE GALLERY、東京

2013  「Frame In-out」 ギャラリーKINGYO、東京

 

 〈グループ展〉

2018  「DI-VISION/0」 熊倉涼子・永井天陽 二人展 TAV GALLERY、東京

  「ANOTHER LENS 新たな視点」 熊倉涼子・白井里実 二人展 JR上野駅 Breakステーションギャラリー、東京

2017  「密柑山スケッチブック」 (リトグラフ展) See Saw Gallery + hibit、名古屋

  「そ」 ( 日本文化藝術財団奨学生展) 京都造形芸術大学・東北芸術工科大学外苑キャンパス、東京

2016   「吉原芸術大サービス2016」 旧吉原地区、東京

2015   「シブヤスタイル vol.9」 西武渋谷店美術画廊、東京

  「シブカル祭。 2015」 パルコミュージアム、東京

  「ART OSAKA 2015」 ホテルグランヴィア大阪、大阪

  「ASIA WEEK NEW YORK」 Bernarducci Meisel Gallery、ニューヨーク

2014   「THE ART FAIR +PLUS -ULTRA 2014 -ULTRA Category-」 スパイラルガーデン、東京

  「PLANET JAM」 MASATAKA CONTEMPORARY、東京

  「吉原芸術大サービス~春一番~」 旧吉原地区、東京

  「That I shall say good night till it be morrow.」 新宿眼科画廊、東京

 

 〈アートフェア〉

2018  「ART NAGOYA 2018」 ウェスティンナゴヤキャッスル、名古屋

2017  「ART NAGOYA 2017」 ウェスティンナゴヤキャッスル、名古屋

2015  「ART OSAKA 2015」 ホテルグランヴィア大阪、大阪

2014  「THE ART FAIR + PLUS-ULTRA – ULTRA Category-」 スパイラルガーデン、東京

 

 〈その他イベント〉

2017  和光大学クリエイティブ特別講義

2016  個展関連トーク 林道郎(美術史家/上智大学教授) × 飯盛希(批評家)